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毅然とし、それとなく。

気まぐれでありつつ適当に書き記す。

【東方小説】宵闇の狂気 3話「すれ違う想い」

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―――瞬間、また私は戦慄した。
消す?ルーミアを?まだ何も分かっていないのに?
「そんな…わけがわからないぜ…消すって…そんな…」
その私の反応に驚くこともなく、紫は言った。
「仕方ないのよ。一人の為に多くの犠牲が出るのを止める為に」
それでも、救う方法はあるはず…。なんにも分からない。紫がしたいことも―――霊夢がしたいことも。
間違っているのは私なのか…?私はただ、みんなと一緒に笑いたいだけなのに。
「そうと決まれば紫。行動は早めにしたほうがいいんじゃないかしら?」
―――ッ!
その霊夢の発言が、とどめになった。救う方法すら考えない二人が嫌になって、私は部屋を飛び出た。
「クソッ…どうして…どうしてこんな…!!」
視界がにじむのを感じながら、脳裏に心の許せる男が映った。
…香霖!
私は、香霖堂を目指すことにした。

********

魔理沙は飛び出していった。
彼女の気持ちは恐らく、『今の状態』から変わってしまうのが嫌なんだろう。一人とて、欠けてはいけないと…そう言いたいのだろう。
しかし、方法はないのだ。ゆっくり考えていれば、幻想郷も危なくなってしまうかもしれない。今回のように、妖精を人間に変え、食べること。これがもし、妖精だけでなく他の種族にも同じことが通用するとすれば、幻想郷のバランスが崩れてしまう。それに、今のルーミアの力は計り知れない。私や他の勢力のリーダー以上の力を手に入れてしまっているなら―――それこそ、幻想郷は彼女に食い尽くされてしまう。それだけは避けなければならない。
と、考えたところではっとなった。
私より強い―――?私は幻想郷を作った賢者でもある。そして大妖怪。言い方は傲慢だが、力はかなりある。
そんな妖怪が、負けてしまうなどという後ろ向きな考えをしてどうするのだ―――。仮に、私以上の力があったとしても霊夢と協力すれば問題は無いはずだ。
霊夢。今夜、ルーミアを探しに行くのよ。見つけ次第、撃破して。危険と察すれば、私も参戦するわ」
霊夢はこちらを見ることも表情を変えることもなく、静かに頷いた。
それを見た私は、出現させたスキマの中へと入っていった。

********

香霖堂
外の世界の道具がたくさん置いてある。が、存在する場所が魔法の森なので客は少ない。
来るとすればそうだな、黒ずくめで金髪の女の子―――おっと、噂をすれば何とやらか。
扉が勢いよく開かれた。
「香霖ッ!」
魔理沙が何やら深刻な表情でやってきた。…泣いていたのか?
それを見た僕、森近霖之助―――魔理沙には香霖と呼ばれている―――は、棚からお茶を取り出して道具の上に座った魔理沙に差し出した。

――――・・・

「成る程、そんなことが起こっていたのか…。そんな力がこれ以上存在すると、幻想郷は危ないかもしれないな」
すると、魔理沙はいきなり怒鳴ってきた。
「香霖まで、ルーミアのこと消したほうがいいって言うのか?!」
「それは違うよ。何か方法はあるはずだ。でも、それを考える時間があるなら、紫だってこんな早い決断はしないはず…。もしかしたら、彼女も焦っているのかもしれない。聞く限りでは、かなり動揺しているようだし…」
そういうと、魔理沙は俯いて言った。
「じゃあ、どうすれば…」
それを聞いて僕はふぅ、と溜め息をついた。
魔理沙。僕たちは何も考えていなくていいんだ。こういう時こそ、霊夢の『勘』がなんとかしてくれるはずだよ。僕たちは、ただそれの手助けをすればいい。今回ばかりは、いつもとは違う異変なんだ。霊夢に任せよう」
「香霖…」
魔理沙はどこか安心したようだった。
これでいい。霊夢には悪いが、僕の大切な人がこれ以上苦しむのは見たくないからね…それに、どうにかしてくれるのは本当だと思っている。任せたよ、霊夢―――。






To be continued

あとがき
魔理霖は俺の乙女心。
何が正しいのかとか俺の中でもまとまってないのでそこら辺あやふやです。でも霊夢ならきっと何とかしてくれるでしょう。任せたよ霊夢
今回は割りと短い?普通か。
ところでこれいつ終わるんだろう
それではまたいつか。